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M-aid web版 Vol.24

医療費控除について

今年も確定申告の時期になりました。
ほとんどの給与所得者は年末調整によって所得税の精算は済んでいると思いますので、確定申告の必要は無いと思われますが、医療費控除や住宅ローン控除を受けようとすれば確定申告する必要があります。

今回は多くの人が申告する機会があると思われる医療費控除について、実際に受けた質問なども交えて話をしようと思います。


医療費控除とは、
自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合には、
一定の金額の所得控除を受けることができるという制度です。


医療費控除の対象となる金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。


(実際に支払った医療費の合計額 - (1)の金額) - (2)の金額


(1) 保険金などで補てんされる金額
  (例)生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される
  高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など

(2) 10万円
  (注) その年の総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額の5%の金額


家族の誰かが入院したり、または出産ということになると医療費が高額になってしまいますが、
生命保険や健康保険から補填されたらその分を差し引く必要があります。


こんな場合は医療費控除の対象となりますか?というお客様からよく頂く質問を載せておきます。

Q インフルエンザの予防接種の料金は該当しますか?

A 該当しません。
  実際にインフルエンザにかかって、治療の目的で行われる注射料等は該当しますが、
  予防の目的のための支出は対象外です

Q 人間ドックや健康診断の料金はどうなりますか?


A 基本的に対象外ですが、その人間ドックによって何か病気が見つかって治療にかかったという場合は、
  その人間ドック等の料金も含めて医療費控除の対象となります。

Q 眼のレーシック手術を受けたのですが医療費控除の対象となりますか?


A 対象となります。
  この手術は、眼の機能それ自体を医学的な方法で正常な状態に回復させるものであり、
  それに係る費用は、医師の診療又は治療の対価と認められますので、医療費控除の対象となります。

Q 歯の矯正治療を受けたのですが医療費控除の対象となりますか?


A 治療の内容によります。
  発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、
  歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、
  医療費控除の対象になります。
  しかし、同じ歯列矯正でも、容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません。
  歯科の自由診療は高額になることもありますのでその治療代が一般的に支出される水準を
  著しく超えないかどうかはチェックする必要があります。

Q 整体に通っているのですが、その料金は医療費控除の対象となりますか?

A 医療費控除の対象となる費用は医師等による診療等を受けるために直接必要なもの、
  また、通常必要な費用に限定されているという前提があります。

  「整体」の施術代については、医師・マッサージ師・柔道整復師・針灸師等の免許を
  有しているものが行う治療目的の施術代やマッサージについては医療費控除の対象
  となります。

  「整体」と看板を出していても無資格・無免許の運営者であったり、
  疲労回復目的やリラクゼーションの施術費用は医療費控除の対象となりません。


国税庁のHPにて、
「医療費控除の対象となる医療費」が掲載されていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
弊社へもお気軽にご相談下さい。

医療費控除の対象となる医療費



(このコンテンツは、平成24年2月1日現在の法令・通達等により作成しています。)

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