Everybody Genius【経営者はみんな天才!】
中山浩志 様
アサヒ冷暖株式会社 代表取締役
事業内容:空調設備の設計・施工・修理・メンテナンス全般
http://www.asahi-raydan.co.jp/
今回は、アサヒ冷暖株式会社の中山浩志社長にお話を伺いました。
空調設備全般のお仕事をなさっていますが、中でもパチンコ屋さんの空調をメインにされているのが特徴です。
『拠点を広げていきたいと思うが、ただ単に広げるのではいけない』とお考えになられています。
社員が誇りに思え、社員と共に成長できる会社にしないといけないという目標を掲げて事業展開をされている中山社長の今後の事業展望、社長自身の職業観などをお聞きしています。
森川:まずは、アサヒ冷暖さまの事業内容を詳しくお聞かせください。
中山社長:設計に始まり、施工・修理・メンテナンスと一貫して空調設備全般の仕事をさせていただいています。
その中で、パチンコ屋さんをメインにさせていただいているのが強みです。有難いことに、パチンコ屋の空調と言えば、アサヒ冷暖だという風に、業界内で認識を持っていただいております。
空調機が止まり困ってしまったとなると、パチンコ屋さんや、レストランなどの集客産業は、たちまち困るため、すぐに対応させていただく形で、従来から保守メンテナンスというお付き合いをさせていただいています。その中で、独自のノウハウを持てるようになったのだと思います。
森川:店舗の空調となると、パチンコ屋さんの空調がある意味一番過酷であると思います。
その部分をされていると言うことは、分野はそれぞれあるかと思いますが、どこでも出来るのではないでしょうね。
中山社長:そうですね。パチンコ屋さんの場合は、まずはとにかく冷やせばいい、であるとか、暖めればいいと言うことが大前提となるため、余裕を持って容量を見せていただくのですが、お客様によって直接風があたってしまうと苦痛感を与えますので、いかに風を分散させるかというノウハウが活きてきます。こういった人の感覚は、十人十色ですので、それが緻密になるほど難しくなるんです。逆に、一般事務所だと、静かな中で空気排出音などに気を配る必要性があるのですが、幸いパチンコ屋さんの場合は、音についての問題はそれほど意識されないです。
森川:ダイキンさんの代理店もされていますが、そのランクも全国で上位をキープされていますよね。
中山社長:そうですね。「去年に比べて今年はあんなランクに落ちてるぞ!」と言われるのを何とか死守して頑張ってきた甲斐があって、何とかランク的には残らせてもらっているんです。
でもまだまだ上には上がいますし、量販店や卸をやっておられる会社からすると足元にも及びません。
森川:そういった量販店や卸専門の会社は、ロットで勝負するといったところがありますので、極端な話、ロットで調整できますが、アサヒ冷暖さんのように、直にお客様との関わりを持ってされている会社は、本当のクオリティー勝負になってきますね。
中山社長:そうですね。それをもっと認識して欲しいです。空調機は、機械を作ったから終わりではなくて、お客様がいて初めて設置することで商品になりますから人が介入しないと出来ない仕事なんですよね。だからメーカーさんにも最終ユーザーさんを意識していただきたいと思っていました。昨今になってようやく、お客様の声を聞かせて欲しいと、メーカーさんから会合を持っていただく機会も増えてはきたのですが、まだまだ自社開発にすごく自信をもっていらっしゃるというイメージが強いですね。
私自身、森川先生のところで働かせていただいていましたし、その後のサービス産業での経験の中で、お客様ありきが優先されていたので、変わった世界だなぁというイメージの方が強かったです。結局、お客様の話を聞いて何を感じるかが大事だと思います。お客様の立場に立ったときに感じることと、提供する側が感じることは、やっぱり違うんです。
ISOを認証取得してからは、年に2回ずつ顧客アンケートを採らせていただいているのですが、事務所にいると見えないところが見えるようになってきましたので、認証を取得して良かったと思っています。毎年費用はかかりますけどね(笑)
森川:弊社とサービス産業を経て、現在に至っておりますが、今の礎となっていると感じるものなどがありましたら教えてください。
中山社長:仕事を始めるときに、ある経営者の方に言われたことなのですが、森川先生のところに就職が決まりまして、その時の同期が6人だったのですが、そのときその方に、「就職決まってよかったな」という話をしている中で、「同期6人の中でお前は頭で勝てそうか」と聞かれたので、たぶん無理ですと。「何番目くらいにおると思う?」と聞かれたので、下から数えた方が、あるいは一番下かな。「それなら頭では出世できないと思いなさい。でも職場には役割分担がある。会計事務所であれば、間違った書類やいらなくなった書類を捨てたらゴミが溜まっていく。その溜まったゴミは、誰かが処理しないとあかん。トイレも使うから誰かが掃除している。例えば、そのゴミを自分が処理をするとか、自分がトイレ掃除をするとか。何かで会社の中で役に立てる場所が出来てくるから、頭がない分体を使いなさい。自分は出世しないならしないでそれでも良いという考え方のままでは将来、親を見ることが出来ないぞ」と言うことを言っていただきました。それで、トイレ掃除や、車の洗車なんかを率先してやるようにしました。そのお陰で可愛がっていただくことも出来ました。後はその延長です。仕事って必要だから世の中で認めていただいているんだと思います。最初にそれを教えてくれる人がいて良かったなと思います。
森川:最後に、将来どのような展開をお考えか教えてください。
中山社長:現在、私と一緒に仕事をしてくれている54名の社員がいるのですが、その彼らと一緒にもう少しアサヒ冷暖としてキャパを広げ、アサヒ冷暖知ってるよ。と、知り合いの方からも言ってもらえるような企業体に近づけていきたいと思っています。そのためには、まず、現在の本体そのものをもっとしっかりとしたものにし、将来は、拠点が現在のところだけだと限界がありますので、近場ででも拠点を作っていきたいと思います。ただ単に企業規模を広げたいというのではなく、社員が誇りに思えるような会社を目指していきたいです。